【社会人の留学】失敗しないためのアドバイス3つ

留学

公立高校で教員をやって9年目です。
7月で休職し、秋から、コロンビア大学院に進学します。
妻と1歳半の息子の三人で暮らしています。

社会人のkaeruさんからブログにコメントをもらいました。

「田原さんのブログには、学校の勉強から離れた大人に対して、よい刺激を与えてくれました。(中略)
私もちょっと勉強してみようかなという気持ちになったのです。
仕事上、勉強した方がいいことはわかっているけれど、
してもしなくても正直仕事に支障はないし面倒なので避けていましたが、がんばってみます」
(「30歳高校教師がコロンビア教育大学院に留学しようと思ったわけ」コメント欄より)

嬉しすぎました。
私は、学生を応援したいのはもちろん、社会人の方の挑戦も応援したいです。
大人が頑張る姿を見せることが、子どもへの一番の教育だからです。

海外進学したいけれども、何からしたらいいか分からない社会人の方へ。
私の経験から、行動につながる情報をまとめます。

【社会人の留学】失敗しないためのアドバイス3つ

社会人の海外進学は、キャリアに穴を空けて、高いお金を払っていくものです。
失敗しないためのアドバイスとして、先日、以下のツイートをしました。

海外進学は手段です。
留学に行ったからと言って、人生のすべてで上手くいくわけではありません。
あくまでも、自分がやりたいことを実現するためのオプションの一つととらえます。

まずは「自分は10年後にどんな大人になりたいか?」に対して、ぼんやりでもいいので自分なりに説明できるようになっておきましょう。
「今のままの会社だとな…」「こういうことやってみたいな」と思ったら、迷わず、遠慮なく国外逃亡をしましょう。

それでは、大人の海外進学のポイントや、乗り越えるべき壁について見ていきましょう。

1.目的を考える

社会人の留学というと、
①学位取得を目的とした海外進学
②語学力アップのための(短期)留学
③ワーキングホリデー
④親子留学
といったところです。

この記事では、「①学位取得を目的とした海外進学」に絞って書きます。
参考までに、私が海外進学を決めたエピソードを書きます。

私は、公立高校で教員をしています。
HeroMakersに参加し、日本の教育をよくするためのアイデアを企画書にまとめました。

生徒、教員、校長、政治家、地域の経営者、大学教授、自治体、教育委員会などにアイデアを伝えました。
しかし、理想は全く実現できませんでした。

私にとって、理想とのギャップが大きなフラストレーションでした。
やったら成果は出ることは分かっているのに、私の言うことを全く聞いてもらえず、悔しかったです。

「今の自分では、一つの学校はもちろん、日本の教育に大きなインパクトを与えることなんて絶対にできない…」

 
と気づきました。

私の勉強机の前には、これが貼ってあります。

20代最後に「まあいっか」としてしまったら、ずっとそのままな気がしてしまいました。
教育者として、親として、何とかせねばと思いました。

そこで決心したのが、海外進学です。
コロンビア教育大学院の修士号があれば、国連や省庁などの仕事に転職できる可能性もあります。

立場が変われば、感じている葛藤やフラストレーションを解決できるかもしれないと思いました。

✓何を言うかではなくて、誰が言うか

ちょうど今、大河ドラマ「渋沢栄一」が放送されています。
当時、百姓だった栄一が、日本を変えたいと思い、横浜を焼き討ちする計画を立てます。
結局、栄一は、この計画は無謀だと中止します。

それでも志を捨てきれない栄一は、武士(一橋家の家臣)になります。
栄一は、百姓→武士→官僚→実業家と、立場を変えながら日本に大きなインパクトを与えていきました。

教員も国連職員も、百姓も実業家も、どちらが偉いという話ではありません。
志に優劣はありません。

ただ、自分の思いを広く社会に届けるためには、肩書きが必要です。
周囲を動かすときには、何を言うかではなくて、誰が言うか、が重視されます。

自分の言葉を社会に届かせるためには、正しい方法で届かせなければいけません。
社会人の私にとって、コロンビア大学院での修士はこういう意味を持ちます。

私は社会人の方々に、仕事に慣れてきた25歳〜30歳くらいで
「このままこの会社で仕事を続けて行くのか」
「10年後に、どんな大人になりたいか」
と考える場面を持ってほしいです。

いまの会社で頑張り続けることが正解な人もいます。
一方で、将来性、やりがいなど、少しでも疑問があれば、海外進学を検討してみてください。

2.社会人の海外進学の難しさ

家庭や仕事との両立の難しさや、時間やお金の確保の難しさなど、
社会人ならではの大変さもあります。

私の留学準備にかかった時間とお金は、

1日2~4時間の勉強
お金は、40万円程度

 
です。

子どもがいても、留学準備にお金がかけられなくても、仕事と両立しながら、海外進学にチャレンジすることは可能です。

私の受験期の一年間は

「5時起床/勉強→7時朝食→18時帰宅→20時子どもの寝かしつけ→22時まで勉強/就寝」

 
という1日の流れでした。

✓集中力は続かないし、余計なプライドも邪魔

1日に最低2時間は確保していました。
朝は英語の勉強、夜はエッセーや大学調べにあてました。

大人の海外進学の何が辛いかというと、集中力が続きません。
学生の頃のTOEIC受験と29歳のTOEFL受験を比べると、圧倒的に若い頃の方が勉強できました。

前は3時間続いた集中力が、1時間や30分で切れてしまう。

さらに、大人が持ってしまった余計なプライドもさらに勉強を邪魔します。
勉強しても、上がらないスコアを素直に受け入れ、一人で反省するのは結構辛かったです。

私が受験した2020年は、子どもが1歳でした。
夜、不規則な時間に起きることもあります。

土日は外に出かけて、体を動かす時間も必要です。
となると、パートナーの理解がないと難しいですよね。
(周りから理解を得るための方法については「海外進学に反対する人をサポーターに変える五つの方法」より)

当然、仕事もあります。
私は高3を担任していました。
19時まで生徒と面談していることもありました。

留学準備にかかったお金は、20万円(エッセーの添削)と20万円(TOEFL)程度です。
私は、留学準備に使える預金がほとんどありませんでした(涙)

そのため、留学エージェントに頼らず、準備をしました。
代わりに、ねねみそ相談サロンというオンラインサロン(当時は無料)に入り、スケジュール管理や進め方の相談などを行いました。

そのおかげで、40万円という格安な値段で準備を終えることができました。
まとめると、「毎日2時間程度の勉強時間」「40万円程度の預金」があれば、海外進学にチャレンジすることは可能です。

勉強するには大変な環境にある社会人の方もいるかと思います。
だからこそ、スコアをとれた人、スケジュール通りに準備できた人を大学は評価してくれるのです。

3.遠慮なく国外逃亡しよう

私は、理想の教育を実現するために、今のままではどうしようもありませんでした。
理想とのギャップが辛かったです。

日本では「続けること」が大事だと教わりますが、私は「国外逃亡」を選びました。

「先生だったらもっと現場にこだわりなよ」「留学なんて行ってどうするの」と言われたこともあります。
でも、他に手がありませんでした。

働いていらっしゃる方の中には、仕事が辛い人もいるかもしれません。
そういう人は我慢することなく、逃げることを選択肢に入れましょう。

国外逃亡は、嫌だからただ逃げるのというわけではなく、次のステージにつなげるために一旦海外に行くだけですので、何の引け目も感じる必要はありません。
遠慮なく、国外逃亡しましょう。

社会人の経験を積めば積むほど、挑戦に勇気が必要になってきます。
そんな環境で、海外進学しようとする方々を応援しています。

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「大丈夫!遅くない‼社会人っていうか大人の国外逃亡|大人の国外逃亡・留学徹底解説!【国外逃亡術】」

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